データベースの選択： MySQLかPostgreSQLか

例えば、データを簡単に保存したり照会したりする必要のある独自のアプリケーションを企画・開発しているとします。そのような場合、ソリューションの一部としてSQLリレーショナルデータベースを使用することが最良の選択肢となります。MySQLとPostgreSQLはどちらも代表的なオープンソースのデータベースですが、一見しただけではその違いがわかりにくいかもしれません。そこで今回は、それぞれのデータベースに最適化されたタスクを詳しくご紹介します。

シンプルなクエリと複雑なクエリ

MySQL は、わかりやすくて直感的であるという評判があります。ウェブサイトやディレクトリの構築など、一般的なアプリケーションの一部としてデータベースを簡単に作成できることが、MySQLが人気を博している主な理由の1つです。一方で、MySQL のシンプルさは、より複雑なクエリをサポートする必要がある場合には問題となります。クエリを最適化する必要がある場合は、PostgreSQLの方が機能が豊富です。機能の追加は、データベースソリューションについて学ぶための余分な時間を費やすことに相当するかもしれませんが、それはお客様のアプリケーションによります。

この2つのソリューションは、SQL標準に対するアプローチも異なります。MySQLは、公式のSQL構文にあまりこだわらず、すべての基本的なクエリをサポートしています。一方、PostgreSQLはより厳密に標準に準拠しています。つまり、あなたがすでにSQLの専門家であり、構文からの逸脱に対処したくない場合や、アプリケーションを他のSQLプラットフォームに移植することを検討している場合には、PostgreSQLがより良い選択となります。

体験と使いやすさの比較 

データベースの作成と管理を始めたばかりで、アプリケーションをサポートするサービスの移植性を考慮していない場合は、MySQLを選択するとよいでしょう。どちらのデータベースも SQL を中心に構築されているため、目的の結果を得るためにクエリをどのように構成する必要があるかという点では、わずかな違いしかありません。そのため、経験の浅い開発者が単純なクエリを作成する場合には、MySQLの方がより直感的で寛容であると考えられます。例えば、PostgreSQLのクエリでは大文字と小文字が区別されますが、MySQLでは大文字と小文字を気にする必要はありません。

総合的なパフォーマンス

データベースが読み込みと書き込みのどちらの操作に対応するか、あるいは最適化する必要があるかを検討することが重要です。MySQLはデータベースの読み取り操作で高いパフォーマンスを発揮するように設計されていますが、PostgreSQLは書き込みの多い操作や同時読み取り/書き込みの操作に適しています。 

PostgreSQLは高いスケーラビリティを持ち、高度なクエリをサポートしていることから、企業向けソリューションで高い評価を得ています。PostgreSQLは、データベースの更新を並列化し、ビジネスに対応した顧客にアピールするための工業的に強力な追加機能を提供します。PostgreSQLは、書き込みと同時の読み書き操作に最適化されています。構文の習得はより困難ですが、高度なクエリ機能を備えています。PostgreSQLはより厳密に標準に準拠しているため、PostgreSQL用に書いたコードは他のSQLバージョンに移植しやすくなっています。

マネージド・データベース・サービスの検討

これらのオプションは、アプリケーションの開発スタックの一部として組み込むことができます。使いやすさとユースケースに必要なパフォーマンスの適切な組み合わせを提供するSQLデータベースを見つけるには、多少の試行錯誤が必要かもしれません。MySQL、PostgreSQL、またはその他のデータベースオプションを選択したら、次はそれを維持する番です。

マネージドデータベースソリューションは、MySQLやPostgreSQLなどの新しいデータベースを迅速に導入し、設定、高可用性の管理、ディザスタリカバリ、バックアップ、データレプリケーションなどの管理作業を延期することができるオプションとなります。